銀行員1年目と3年目では転職時にどれくらい差が出るのか?プロに聞いてみた

転職エージェントに質問してきたので、回答を掲載します。

銀行員1年目で、銀行を退職してしまった人は、次の就職先を探す場合、かなり苦労することになります。具体的には、メガバンクなど大手銀行を1年で退職した人が、別の大企業に転職できる確率は10%以下です。

理由は、第二新卒を募集している企業の人事部側は「銀行の支店営業を1年も耐えられなかった人材を採用しても、ささいなことで仕事に不満を抱き、再び退職してしまうだろう」と考えるためです。

または、社内でトラブルメーカーとなる恐れがあるとも判断する傾向があります。

実際に私が新卒で銀行に入行しながら、たった1年目で転職活動を開始した人を担当した時のこと。求人案件を出している企業に紹介したのですが、すべて書類選考で落ちてしまいました。

先方の人事部に落とした理由を尋ねたところ「1年もたない人は、どこでも使えないと思うし、採用の稟議を起案しても社内で決裁してもらえない」と答えたのでした。

一方、銀行で3年近く勤務した人材が転職活動する場合には、大手企業へ転職できる確率は40%に上昇します。

理由は、とりあえず過酷な支店のノルマ営業をこなしてきた根性を評価するためです。

実際、私が銀行3年目の人材を大手企業に紹介したことがありましたが、採用内定を得ることができました。

私が先方の人事部に採用の理由を尋ねたところ、「とりあえず支店営業をやってきてるし、ビジネスマンとしての基礎はできているようだから使えるだろう」とのことでした。

このように、1年目での転職活動と3年目での転職活動では、人材に対する評価について大きな差が生じます。

1年目と3年目では3年目の方が有利です。業界を選ばなければ、応募できる企業の数も倍以上に増えます。職務経歴書に書くことができる内容が多くなることがその理由です。

自分に合った企業で働くことが良いという時代の流れがありますが、今はまだ採用する側から見れば「石の上にも3年」という考え方の方が強いです。

3年働くことで問題にぶつかり、それを解決していく能力があるとみなされるためです。その内容を職務経歴書に書くことができ、面接で話すこともできます。

私は1年目から5年目までの転職者を多く担当していました。

3年という期間。やはりひとつの銀行に長く在籍している転職者の方が転職の目的がはっきりしており、転職で何を実現したいか、ということを自分の言葉でしっかりと語れる人が多い印象を受けます。

対して1年目の転職者の場合は自分が何をしたいかよりも現状が嫌だから、逃げ出すという目的のために転職する人が多いです。

顧客なので対応するしかないのですが、転職の目的がはっきりしないため数を紹介するしかないのが現状です。しかも募集要項に社会人経験3年以上と記載がある求人が全体の約4割ほどあります。

第二新卒をターゲットとしているエージェントもありますが、1年目の転職者には手間がかかります。

具体例を上げると銀行でリテール営業3年経験者は業界を変えて営業職に転職。有名企業で年収が100万円以上の大幅アップに対し、1年目の同じく銀行の営業の転職者は中小企業の営業職に転職し年収50万円ダウンでした。

個人の考え方もあるので一概にどちらが良いとは言えませんが、他の転職者もこのくらいの差はあります。期間も1年目の方が転職活動期間が長いです。

エージェントでは「何のために転職するのか」ということを必ず聞きます。その質問に自信を持って答えることができるようになってから転職を考えた方が良いと思います。

そして自分の言葉で自分の仕事を語れた方が面接の際の説得力が違いますし、職務経歴書の内容に信憑性が出てくると思います。

それこそが1年目と3年目の差なのだと思います。

転職エージェントとして三年間勤務をしておりましたが、転職希望者の中には銀行員の方もいらっしゃいました。

では、銀行員一年目の方と銀行員三年目の方、転職にどのくらい差が出るのでしょうか。結論をざっくり申し上げますと、転職先や年齢によって異なってくるかと思います。

しかし銀行員として働かれる方のほとんどが、新卒として銀行員になっていらっしゃると思いますので、ここでは年齢に関しては除外し、あくまで「銀行員一年目、第二新卒としての転職」というところにフォーカスを当てていきたいと思います。

「銀行員一年目、第二新卒としての転職」であれば、基本的に転職にさほど影響しないと考えます。

理由としましては、少子高齢化に伴い、若い働き手の減少、企業内の高齢化が進んでいるためです。

言ってしまえば、現在は「売り手市場」なので、多くの企業は第二新卒の受け入れに活発的です。
かつ、銀行員という職業に就いていた場合、民間の企業での即戦力とはなり得ないかもしれませんが、印象は悪くないと思います。

人事との面接の際に、転職を希望するに至った理由などを、マイナスの印象を与えることなく話すことができれば、それを理由に落とされることは少ないと考えます。

ただし、大手上場企業などでは不利になる場合があるでしょう。

しかしそういった業界最大手の企業である場合は、そもそもの新卒入社・中途としての転職自体ハードルが高いものです。ですので、非常にハードルの高い企業志望でない限りは「銀行員一年目での転職」というのは、大きな問題にはならないかと思います。

また、「銀行員三年目」と「銀行員一年目」どちらの方が、転職に有利かというところに着目して考えてみると、これもまた一概には言えないと考えます。

「最低でも三年は勤務すべき」というのはよく聞いた言葉ではあります。あまりにも勤務期間の短い職務経歴が並んでしまうと「ウチに入ってもすぐ辞めそうだな」という印象を抱かれやすいものです。

そのため「銀行員として三年間は勤めた」という経歴は選考の際に、相手方に良い印象を与えると思います。 その点で言うと、銀行員一年目よりは有利かもしれません。

ですが、先にも述べましたが、新卒として銀行員となった場合には、あまり「三年務めたか否か」というところは重要視されないことも多いかと思います。

転職希望に至った理由が人事にとって納得がいくものであれば、かえって「まだどこの企業にも染まっていない」というところをプラスポイントとして捉えてくれる可能性も大いにあり得ます。

まとめますと。「銀行員三年目での転職はより良く、しかし銀行員一年目での転職もさほど選考に不利には働かない」となります。

参考になりますと幸いです。

正直に言うと、 3年待った方がいいかどうかは「あなたが次にどんな職業につきたいのか」により異なります。

例えば一般的に「銀行員で融資の仕事を3年」していれば、 「財務諸表を読み取り、クライアント企業にアドバイスする力」が養えます。

そのスキルがセットされた状態で転職すれば、事業会社の「経営企画」として、自社の経営陣に進言やアドバイス、中期目標の作成と行った仕事にキャリアチェンジが可能になります。

または進言するのが嫌なんだという方は、「経理財務」の仕事に就職されるケースも多いです。

一方で知っていただきたいデメリットとしては、「金融業界出身者を避ける」企業がいることも、事実だということ。

何故、金融出身者が避けられるのかというと、企業の考え方・捉え方によるため、一概には言えませんが、 よく挙げられるケースとしては下記です。

・「業務が細分化されててルールや規則がしっかり決まっている分、頭が固く柔軟性がない」
・「上から目線の方が多く、社内の人間と軋轢を生みやすい」
・「自分の能力を過信されている方が多く、入社後につまづきやすい」

など。

これは士業など「先生」と呼ばれる職業でも同じような理由で避けられる事があります。

「銀行員で融資の仕事を3年」働くことで、銀行の文化に染まっていると判断される可能性がある、というのは一種のデメリットとして考えていただいてもいいかもしれません。


逆に、1年目に辞める場合は、 文化やサービスに合わなかったから、辞めたのだろう」と企業側も想定できますしそのレッテルは気にせずに転職活動が可能です。

もし、「第二新卒扱いで、自由に会社を選びたい」ということであれば、3年と我慢せずに転職活動を進めても、個人的には良いと思います。銀行で内定を取得できるだけの「地頭のよさ」「勤勉さ」は、他ライバルよりもアドバンテージもあります。

一方で「銀行員が持ってるであろう専門スキル」は1年未満の就業経験では無いに等しいです。研修や資格取得をしていても実務経験は無いので、スキルとしては低いです。

また、経歴上、「仕事に粘り強く向き合える姿勢」を懸念される企業もあります。職務経歴書や面接で、その懸念を払拭できるだけの対策を講じておく事が大切になるでしょう。


以上のことを踏まえ、銀行員1年目にして辞めたいと感じおられる場合はまず「辞めたい理由」「次に挑戦したい仕事」を棚卸しした上で、今の会社で粘った方が良いか、今から転職活動を始めるかを考えていくことをお勧めします。

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