銀行員が語る法人営業の辛いところディスカッションコメント一覧匿名より:よく言われることですが、お金を貸したい先は借りなくてもやっていける、むしろ借りたくないところが多く、貸してほしいと言ってくるような先は、注意しないとすぐ倒産するような先です。業績が良く決算書がキレイな先の資金需要が旺盛であればどんなけ楽か・・・と思いますがそんな甘くはありません。割り当てられた地域の会社をローラーして調べ、資金需要があれば「ぜひ借りてほしい!」と売り込んでみたものの、たいてい他のメインバンクとの付き合いでなかなか借りてくれないことがほとんど。貸してほしいと申し出をもらって、喜んで決算書をもらうと、債務超過だったり、すぐ見抜けるような決算操作がされていたり・・・決算書ピカピカの先でも実は反社会的勢力で、さぁ困ったということもありました。また、やっと借りてくれそうな先を見つけても今度は融資係や審査担当で物言いがついたりして通すのが大変・・・やっと実行できたと思ったらいきなり延滞したり・・・法人営業というか融資の仕事って、これに耐えれる人じゃないとなかなかきついです。だから要領の良い人が生き残っていくんだろうな、と思います。返信匿名より:他業種と違って、ニーズが顕在化していない経営者へ提案・セールスを行う点がつらく苦労する点だと思います。多くの場合、目に見える商品ではないことから、提案書やパンフレットを駆使しながら、説明を行っていく。それがその企業にとって潜在ニーズとしてあったものを掘り起こせれば問題ない。しかし、銀行側から提案するものの多くが、顧客のニーズに合致するよりも銀行サイドの収益を上げるための商品や提案であることが多いものです。一般的に企業経営者が銀行に期待しているものとして、資金ニーズへの対応、借入金利の削減、運用商品の提案。ですが、昨今の経済情勢下では、企業の設備投資意欲は低く、資金ニーズも弱くなっており、取引銀行に求められているものは、営業情報であったり、M&A、事業承継、節税対策、福利厚生や会社組織の制度など。多岐にわたるものの銀行の収益の即効性のあるものが、少ない。長期的なニーズ喚起、ニーズ発掘などから、成約に至り信頼関係を深めていくことも不可能ではありません。ただ、短期的な収益ノルマに追われ、また転勤も定期的にある銀行員にとって気長に企業経営者の悩みに寄り添って企業経営をともに考えていく余裕がない。矛盾する取引の中で苦労する。結局、経営者に寄り添い、その経営者とともにその会社の将来にとってメリットとなる提案を行い、税理士や社会保険労務士などその企業の関係専門家と協議しながら進み、成約となっても銀行員の担当者は転勤で変わる。時間をかけ苦労した成果は、次の担当者のものとなり、苦労した者の評価は得られないなど悲しい状況があります。返信匿名より:私が勤めていた銀行は、メガバンクとは違い地方銀行です。メガバンクにはメガバンクなりの苦労することがあると思いますが、地方銀行では大きく違うということを認識ください。地方銀行の一番の不満、つらい部分はノルマです。銀行員であればノルマは当然かもしれませんが、地方の銀行は業績が悪ければすぐに潰れる可能性のある背水の陣状態。他の地域の銀行も統合する道を選んだりと、かなり厳しい時代です。それだけに、営業として負荷が大きく、厳しいノルマが課せられ、これだけの会社から融資をとってこいと明確な数字をもらいます。さらに、メガバンクと違うところは教育の制度です。メガバンクであれば、きちんとした教育指導があると思いますが、地方銀行は基本OJTです。地方ならではの会社(経理部)との付き合いもあり、有力企業と馬が合わない場合は地方銀行なんか切って捨てられます。それだけに、コネを重視し、仕事以外の付き合いもありました。旧態依然の営業の仕方が嫌でつらかったです。返信匿名より:新規開拓が一番つらかったです。そんなに発展している地域でもなく、だいたいは得意先が決まっている企業さんばかり。そんな中がふらりと飛び込んでいっても、ほとんどが名刺だけもらって門前払いでした。女性の渉外というだけで取り合ってもらえないことも多く、中には「うちに来るなら男の営業マンにしてもらわないと」 「女がくるなんてうちもなめられたもんだな」「女の営業に会社のことがわかるの?窓口で金数えとけよ」などの辛辣な言葉を投げられたことも少なくありませんでした。どんなに一生懸命プランを練っていっても、しょせん女性だからというだけで見てもらうことすら叶わない。この金融業界はいまだに男尊女卑のムードが強く、男は上、女は下。お客様はもちろん、業界内での空気はなかなか変わりません。そんな中で行う新規開拓はなかなか数字ものびず、毎週の定例会議が苦痛で仕方がなかったです。女は窓口、のイメージを取り払わないと、ずっと変わることはないのだと思います。返信匿名より:銀行にも様々な係がありますが、なんとなく支店には係ごとの序列のようなものがあり、法人営業はその序列のトップであることが多いです。トップである分、法人営業担当者には高いスキルが求められます。一人当たり様々な業種の会社を何社~何十社も担当させられ、各会社・業種の勉強はもちろん、会社の経営についてアドバイスをする必要もあるので、経理面のスキルもかなり求められます。年次が若くても社長と直接交渉をしないといけないので、対人スキルが必須です。また、会社に資金を融資するだけではなく、従業員の給与口座・金融商品・住宅ローンといったありとあらゆる項目のノルマが設定されるので、広く深く目標を達成しないと評価されない仕組みになっていることがつらいところです。また、銀行が利益を得る必要がある以上、儲かっており、借入が必要でない企業に頭を下げお金を借りてもらい、経営が厳しく、借入が必要な企業に融資をすることができないというジレンマにもさいなまれるところもつらいところです。返信匿名より:銀行員になりたての頃は主に個人営業が多く、大企業向けの法人営業はなかなか任せてもらえませんでした。しかし、徐々に自分の知識と共に成績がついてくるといくつかの法人営業ルートを任せてもらえるようになりました。基本的にルート営業ですので、既存の取引のある企業をまわることが多かったのですが維持するだけでは徐々に成績は下がっていきます。かといって企業保険などは魅力的な部分を伝える為にかなりの話術が必要になるので、個人営業での経験があまり通用せずにかなり苦労しました。また中小企業への営業は更にリスクが大きかったです。最初に担当した法人の内、はじめの5年間で1割が倒産なり経営状況が悪くなってしまったりしてしまういくつかの案件で損失を出してしまいました。法人営業としては融資の件数が多ければ多いほど良いですが、企業の経営状態の見極めが最初は非常に難しかったです。一つでも大企業の担当になれれば成績は自ずとついてくる感覚でした。返信コメントをどうぞ コメントをキャンセルメールアドレスが公開されることはありません。* が付いている欄は必須項目ですコメント名前メールアドレスウェブサイト 業務
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よく言われることですが、お金を貸したい先は借りなくてもやっていける、むしろ借りたくないところが多く、貸してほしいと言ってくるような先は、注意しないとすぐ倒産するような先です。
業績が良く決算書がキレイな先の資金需要が旺盛であればどんなけ楽か・・・と思いますがそんな甘くはありません。割り当てられた地域の会社をローラーして調べ、資金需要があれば「ぜひ借りてほしい!」と売り込んでみたものの、たいてい他のメインバンクとの付き合いでなかなか借りてくれないことがほとんど。
貸してほしいと申し出をもらって、喜んで決算書をもらうと、債務超過だったり、すぐ見抜けるような決算操作がされていたり・・・決算書ピカピカの先でも実は反社会的勢力で、さぁ困ったということもありました。
また、やっと借りてくれそうな先を見つけても今度は融資係や審査担当で物言いがついたりして通すのが大変・・・やっと実行できたと思ったらいきなり延滞したり・・・法人営業というか融資の仕事って、これに耐えれる人じゃないとなかなかきついです。だから要領の良い人が生き残っていくんだろうな、と思います。
他業種と違って、ニーズが顕在化していない経営者へ提案・セールスを行う点がつらく苦労する点だと思います。
多くの場合、目に見える商品ではないことから、提案書やパンフレットを駆使しながら、説明を行っていく。それがその企業にとって潜在ニーズとしてあったものを掘り起こせれば問題ない。
しかし、銀行側から提案するものの多くが、顧客のニーズに合致するよりも銀行サイドの収益を上げるための商品や提案であることが多いものです。
一般的に企業経営者が銀行に期待しているものとして、資金ニーズへの対応、借入金利の削減、運用商品の提案。
ですが、昨今の経済情勢下では、企業の設備投資意欲は低く、資金ニーズも弱くなっており、取引銀行に求められているものは、営業情報であったり、M&A、事業承継、節税対策、福利厚生や会社組織の制度など。多岐にわたるものの銀行の収益の即効性のあるものが、少ない。
長期的なニーズ喚起、ニーズ発掘などから、成約に至り信頼関係を深めていくことも不可能ではありません。ただ、短期的な収益ノルマに追われ、また転勤も定期的にある銀行員にとって気長に企業経営者の悩みに寄り添って企業経営をともに考えていく余裕がない。矛盾する取引の中で苦労する。
結局、経営者に寄り添い、その経営者とともにその会社の将来にとってメリットとなる提案を行い、税理士や社会保険労務士などその企業の関係専門家と協議しながら進み、成約となっても銀行員の担当者は転勤で変わる。時間をかけ苦労した成果は、次の担当者のものとなり、苦労した者の評価は得られないなど悲しい状況があります。
私が勤めていた銀行は、メガバンクとは違い地方銀行です。メガバンクにはメガバンクなりの苦労することがあると思いますが、地方銀行では大きく違うということを認識ください。
地方銀行の一番の不満、つらい部分はノルマです。銀行員であればノルマは当然かもしれませんが、地方の銀行は業績が悪ければすぐに潰れる可能性のある背水の陣状態。他の地域の銀行も統合する道を選んだりと、かなり厳しい時代です。
それだけに、営業として負荷が大きく、厳しいノルマが課せられ、これだけの会社から融資をとってこいと明確な数字をもらいます。
さらに、メガバンクと違うところは教育の制度です。メガバンクであれば、きちんとした教育指導があると思いますが、地方銀行は基本OJTです。
地方ならではの会社(経理部)との付き合いもあり、有力企業と馬が合わない場合は地方銀行なんか切って捨てられます。それだけに、コネを重視し、仕事以外の付き合いもありました。
旧態依然の営業の仕方が嫌でつらかったです。
新規開拓が一番つらかったです。そんなに発展している地域でもなく、だいたいは得意先が決まっている企業さんばかり。
そんな中がふらりと飛び込んでいっても、ほとんどが名刺だけもらって門前払いでした。
女性の渉外というだけで取り合ってもらえないことも多く、中には「うちに来るなら男の営業マンにしてもらわないと」
「女がくるなんてうちもなめられたもんだな」「女の営業に会社のことがわかるの?窓口で金数えとけよ」などの辛辣な言葉を投げられたことも少なくありませんでした。
どんなに一生懸命プランを練っていっても、しょせん女性だからというだけで見てもらうことすら叶わない。この金融業界はいまだに男尊女卑のムードが強く、男は上、女は下。お客様はもちろん、業界内での空気はなかなか変わりません。
そんな中で行う新規開拓はなかなか数字ものびず、毎週の定例会議が苦痛で仕方がなかったです。女は窓口、のイメージを取り払わないと、ずっと変わることはないのだと思います。
銀行にも様々な係がありますが、なんとなく支店には係ごとの序列のようなものがあり、法人営業はその序列のトップであることが多いです。
トップである分、法人営業担当者には高いスキルが求められます。一人当たり様々な業種の会社を何社~何十社も担当させられ、各会社・業種の勉強はもちろん、会社の経営についてアドバイスをする必要もあるので、経理面のスキルもかなり求められます。
年次が若くても社長と直接交渉をしないといけないので、対人スキルが必須です。
また、会社に資金を融資するだけではなく、従業員の給与口座・金融商品・住宅ローンといったありとあらゆる項目のノルマが設定されるので、広く深く目標を達成しないと評価されない仕組みになっていることがつらいところです。
また、銀行が利益を得る必要がある以上、儲かっており、借入が必要でない企業に頭を下げお金を借りてもらい、経営が厳しく、借入が必要な企業に融資をすることができないというジレンマにもさいなまれるところもつらいところです。
銀行員になりたての頃は主に個人営業が多く、大企業向けの法人営業はなかなか任せてもらえませんでした。
しかし、徐々に自分の知識と共に成績がついてくるといくつかの法人営業ルートを任せてもらえるようになりました。
基本的にルート営業ですので、既存の取引のある企業をまわることが多かったのですが維持するだけでは徐々に成績は下がっていきます。
かといって企業保険などは魅力的な部分を伝える為にかなりの話術が必要になるので、個人営業での経験があまり通用せずにかなり苦労しました。
また中小企業への営業は更にリスクが大きかったです。
最初に担当した法人の内、はじめの5年間で1割が倒産なり経営状況が悪くなってしまったりしてしまういくつかの案件で損失を出してしまいました。
法人営業としては融資の件数が多ければ多いほど良いですが、企業の経営状態の見極めが最初は非常に難しかったです。
一つでも大企業の担当になれれば成績は自ずとついてくる感覚でした。