銀行員2ヵ月目で本気で辞めたい思っていた僕が3年間耐えられた理由
「オメェ、契約取れるまで家に帰れると思うなよ」
僕のいた支店ではこんな恫喝が日常茶飯事でした。
新入行員でも研修が終わり次第、容赦なく課される「目標数値」。キレると「何か獲得するまで帰ってくるな」と営業を全員追い出す支店長。とてつもなく神経を使う確認作業。
もともと強い方ではなかった僕のメンタルは限界に近付きつつありました。
でも、あることをしたらメンタルが劇的に改善され、3年間勤めあげてから転職しました。
一体、何をやったのか?
答えは簡単。転職エージェントに相談しただけです。現時点で転職する気があまりなくても、相談だけはした方がいいですよ。
「は?そんなんでメンタルが劇的に変わるわけねーだろ」と思う気持ちはわかります。でも、本当に効果があるんです。今からその理由を説明します。
自殺する子供と銀行員の共通点
たまに学校でいじめにあって自殺する子供のニュースが流れたりしますよね。「学校だけがすべてじゃないんだから、自殺する必要なんてないのに」と思ったことはありませんか?
確かにその通りなんですが、子供にとっては学校が世界のすべて。「学校以外にも世界がある」と頭でわかっていても、「実感」がわかないんです。「実感」がなければ本人にとってはないのと一緒です。
転職エージェントと実際に会って相談するのはこの「すぐ転職もありという実感」を手に入れるためです。
以前の僕だって頭では「転職という道がある」とわかっていました。それでもつらかったのは転職にリアリティを感じていなかったからです。
転職エージェントに相談したら、「今のあなたが狙える企業はここ」「実際にあなたと同じような感じで転職した人がいる」みたいなことを言ってもらえました。そしてようやく転職という選択肢を強く認識できて、「いざとなればいつでも辞めれる」と思うことができました。
ゴールが見えていれば人は耐えられる
ゴールまでの距離がわかっているマラソンとわかっていないマラソン。どちらがきついかなんて決まってますよね。
「3年で転職しよう」という目標があれば意外と耐えられるものです。(1年目で転職しても拾ってくれる会社はありますが、3年勤めた方が有利なのは言うまでもありません)
本当に転職するかどうかは3年たった時に考えればいいんです。目標を持つのが大事です。
僕の場合は、転職エージェントに「すぐ転職した場合に狙える会社」と「3年勤めたら狙える会社」を教えてもらいました。すると、目標がかなり具体化されたので気合につながりました。
「あと2年」「あと1年」とか思っていたら精神的に余裕ができて、仕事の呑み込みも早くなります。怒られることが減りました。
メンタルが限界になる前に相談しておかないと二つの危険があります
一つ目は転職エージェントに相談するという発想すらわかなくなるという危険です。
今ならまだ多少の余裕があるでしょうから、「転職エージェントに相談するなんてその気になればいつでもできるよ」と思うかもしれません。
でも、メンタルが限界になると相談するという発想すら浮かばなくなります。
最終的には「この苦しみから逃れるには目の前の電車に飛び込むしかない」という狂った判断をしてしまうかもしれません。
二つ目はブラック企業に転職する可能性が高くなる危険です。
転職エージェントの担当者に聞いたことがあるのですが、ブラック企業からブラック企業に転職してしまう人ってそこそこいるそうです。
「辞めたい」という気持ちが強すぎると、ブラック企業の匂いを無視して転職を決めてしまうからだと言っていました。
転職活動がスムーズにいくとは限りません。判断力が残っているうちに自己分析をやりなおしたり、転職したい業界・企業にあたりをつけるぐらいはやっておきましょう。
実際、「いざという時のために今の自分が受けられる求人を知りたい」と相談しに行く人はいっぱいいます。どう転んでも大丈夫なように先手を打っておくのは、とても賢明と言えるのではないでしょうか。
追記
現在、コロナ禍で転職市場にも色々イレギュラーな事態が起こっているようです。過去の事例が通用しない可能性大です。
先輩の体験談や転職ブログの記事を参考にするのはやめた方がいいかもしれません。
転職市場に毎日関わっている転職のプロに直接相談する必要性が、かつてないほど高まっていると言えるでしょう。