銀行員が語るリテール営業の辛いところディスカッションコメント一覧匿名より:リテール営業は、銀行の中でも、とにかく日々のノルマに追われる部署です。メンタルをやられる人も多い部署でもあります。基本的には資産を持っている人に、いくら金融商品を買わせるかが勝負になる。そのため、資産を持っている高齢者と仲良くなり、口八丁手八丁で金融商品を買ってもらえる人、半ば相手を言いくるめるような形で高額の金融商品を購入させるのに罪悪感を抱かないサイコパス要素がある人でないと、やりがいを感じることができずつらいです。今日のノルマを達成しても、また明日のノルマを達成しないといけない、今期のノルマを達成しても、また来期のノルマを達成しないといけない……達成しないといけない項目も年々増えていく……「数字は人格」を地で行くような部署なので、上司にノルマが達成できる詰められる回数も他の部署と違ってどうしても多くなります。繊細な人、心が優しい人にはとにかく不向きな部署で、そうした人がリテール営業につくと、非常につらい思いをすることになります。返信匿名より:リテール営業の辛いところは、常にアンテナをはって普通業務にプラスして営業をしなければいけないところです。銀行に入って1年目は内部事務の担当だったので、日常業務だけを処理していました。でも、2年目に入ると業務内容を変更するため窓口業務をすることになりました。内部事務と窓口業務は同じようで違います。常に目の前にお客様がおり、順番を待っている中で素早く処理をして、さらに来店したお客様のニーズを掴んで、お客様に見合った商品を提案しなくてはなりません。また、窓口でのリテール営業は常に気持ちが休むことはありません。お年寄りが来れば年金や相続の提案、子供連れのお客様がくれば学習ローンや定期の御案内など常に頭の中に提案しなければならないという気持ちがあります。私が窓口にいたとき、とても繁忙していて手一杯にも関わらず、裏で暇そうに眺めている上司が私に来店したお客様に提案するよう強制した時は、気持ちが折れそうになりました。必ず上司が後ろから見ていてちゃんと営業しているか監視しているので1分たりとも気が抜けない状況でした。返信匿名より:必要性を感じていないお客様に、運用性商品を販売しなければならない事。自ら「運用してみたい。」と言ってくるお客様は本当に一握り。9割以上のお客様が、そのような商品に興味はない。そこを、リレーションを深めて、話を聞いてもらい、契約に至るまでのプロセスは、大変長く大変なもので、何度も挫折しそうになる。例えば、投資信託の販売だと、銀行のスタンスは「お客様の判断、タイミングで購入、売却して下さい。全て自己責任です。」というものであるが、実際購入してもらったお客様は、そうは思っていない。そもそも、安全な預け先である銀行での商品に、損失など出るはずがないと、未だに思っているお客様も多い。その為、販売してからのフォローが必須になる。しかし、銀行から課される毎期毎の目標は、新規開拓件数も多く、新たな販売先と、既存先のフォローとでとてもではないが、時間が足りない。時間が足りないせいで、お客様のフォローができず、損失が出ると、とても心が苦しくなる。返信匿名より:銀行の営業のつらいところは、所属支店が個人店舗なのか、法人店舗なのかで変わってきます。共通しているのは、ノルマがかなり無理目の設定である事ですね。僕はひらがなの某銀行で営業を4年ほど経験しましたが、店舗のタイプが違えども、ノルマは厳しかったです。月間のノルマ、週間のノルマ、毎日のノルマ、とにかくノルマでした。毎日のノルマが達成するまで、支店に入れてもらえませんでした。遅い時間に訪問しても会社は終わってますし、個人宅では迷惑以外の何物でもないと言う事がわかっていないんです。当時勤めていた銀行は。本部が今季目標を立て、各支店に割り当てられ、支店長と副支店長が、更に目標を上乗せする(支店業績の評価を上げるため)と言う流れでノルマが決定されていました。当然、ノルマは厳しくなる一方でした。これは個人店舗、法人店舗共通の辛いところです。では、店舗タイプ別に、独自の辛い点を挙げてみます。まず、個人店舗の場合。記憶力を極限まで使う為、頭がおかしくなります。既存顧客との親交を図るためには、その家庭の家族構成、年齢、イベント、旦那さんの勤務先やお子さんの学校名まで、最低限でも記憶しておかないと、仲良くなれませんし、ライフイベントに応じた営業もできません。個人店舗は本当に頭を酷使しました。辛かったですね。次に、法人店舗の場合。その会社の実権者を如何に早く把握するかが問われます。権限のない人にいくら交渉しても時間の無駄になりますから、実権者を少しでも早く把握するのは本当に骨が折れました。あと、中小企業メインの銀行でしたので、毎朝スポーツ新聞を数誌目を通し、ネタになりそうな記事はスクラップして、移動時に何度も読んで覚えるのも大変でした。中小企業の社長さんで、スポーツ嫌いの人はまずいません。導入トークではスポーツネタは必須でした。ひとしきり話をしてから、営業トークをしないといけないのです。こちらは時間とノルマの戦いなのですが、こちらの都合を優先して一連のステップを踏まずにいきなり本題に入っても、門前払いになってしまいます。しかも、スポーツ新聞は全て自腹購入です。営業は若い時に経験させられるのですが、銀行の若手って給料が安いんです。経済的にも厳しかったです。返信匿名より:会社によって期毎に「何を」「(金額ベースで)どのくらい」推進するか目標が定められており、それを必ず達成することが求められる。推進目標は幅広く設定されており、リテール部門で言えば、資産運用・個人向ローン等から、クレジットカード、信託商品など様々。中には、自社アプリのダウンロード件数といった、正直バカバカしいと思える項目もある。支店、個人の成績は上記の目標という名のノルマの達成度合いで大きくは決まるため、とにかく皆必死で推進をする。よって、銀行が推奨する商品、獲得収益が高い商品を顧客に優先的にセールスすることになる為、果たして本当にお客様の役になっているのだろうかというジレンマに度々苛まれる。また、その期の目標をどうにかクリアしても、翌日新しい期が始まるとまた1から膨大な目標に向かって走り始めなければならず、終わりのないノルマに疲弊する。また、成績を残す人ほど、対応しなければならない事務手続きも増える。何かあった時の自衛の為、お客様から徴求する書類の量は膨大で、些細な漏れや誤りも許されず、ミスがあると減点主義の為、その点でも精神的な負担が大きい。返信匿名より:銀行業務のリテール営業で、もっともつらいことは与えられたノルマを達成することです。具体的には、毎月設定された預金額を集めることです。外部の人から銀行を見ると、現在は、日本銀行が低金利政策を実施しており、民間企業が銀行からの融資を必要としていないため、それほど必死になって預金を集める必要はないのではないかと思われがちです。しかし、銀行業界の実情は異なります。預金額が減少していくことは、ライバル銀行との預金額の差が拡大していくことになります。そして、金融庁主導によって、預金額の多い銀行が、預金額の少ない銀行を吸収する形での銀行再編を指導されてしまう可能性が生まれてしまいます。つまり、自分の銀行が他の銀行に吸収されず単独で生き残っていくために、融資先がないにもかかわらず、多額の預金を集めなければならないのです。そのために、毎日、必死になって自転車をこいで顧客のお宅を1軒ずつまわります。預金をお願いするお宅は、地主で複数のアパートを経営しておられる人や、地元でビジネスを成功された自営業者や中小企業のオーナー社長がメインとなります。また、現役サラリーマンの夫が亡くなられて、多額の死亡退職金や生命保険金を手にされた未亡人のお宅にもうかがいます。しかし、預金をお願いしたところで、金利が0.1%以下の水準ですから、お客様にとっては何もメリットがありません。それにもかかわらず、ノルマを達成するために「せめて1000万円の預金をお願いします。来月解約していただいても構いません」とお願いしては、「あんたのとこに預けても金が増えないだろ。しつこいから帰れ」と罵声を浴びることも頻繁にあります。未亡人のお宅にお願いにうかがったときには「ハイエナ」と呼ばれたこともあります。しかし、月末になり、あと1000万円でノルマ達成という段階になり、取引年数の長い中小企業オーナーのところにお願いにうかがい「今月もすいません。1000万円だけお願いします」と言って、土下座をしてなんとかノルマを達成するのです。ノルマを達成するまでは、上司の支店長から連日「お前は給料泥棒だ」などと罵声を浴びて、深夜まで客先回りをさせられますので生きた心地がしないものです。地方銀行のリテール営業は本当に過酷です。返信コメントをどうぞ コメントをキャンセルメールアドレスが公開されることはありません。* が付いている欄は必須項目ですコメント名前メールアドレスウェブサイト 業務
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リテール営業は、銀行の中でも、とにかく日々のノルマに追われる部署です。メンタルをやられる人も多い部署でもあります。
基本的には資産を持っている人に、いくら金融商品を買わせるかが勝負になる。そのため、資産を持っている高齢者と仲良くなり、口八丁手八丁で金融商品を買ってもらえる人、半ば相手を言いくるめるような形で高額の金融商品を購入させるのに罪悪感を抱かないサイコパス要素がある人でないと、やりがいを感じることができずつらいです。
今日のノルマを達成しても、また明日のノルマを達成しないといけない、今期のノルマを達成しても、また来期のノルマを達成しないといけない……達成しないといけない項目も年々増えていく……「数字は人格」を地で行くような部署なので、上司にノルマが達成できる詰められる回数も他の部署と違ってどうしても多くなります。
繊細な人、心が優しい人にはとにかく不向きな部署で、そうした人がリテール営業につくと、非常につらい思いをすることになります。
リテール営業の辛いところは、常にアンテナをはって普通業務にプラスして営業をしなければいけないところです。
銀行に入って1年目は内部事務の担当だったので、日常業務だけを処理していました。でも、2年目に入ると業務内容を変更するため窓口業務をすることになりました。
内部事務と窓口業務は同じようで違います。
常に目の前にお客様がおり、順番を待っている中で素早く処理をして、さらに来店したお客様のニーズを掴んで、お客様に見合った商品を提案しなくてはなりません。
また、窓口でのリテール営業は常に気持ちが休むことはありません。
お年寄りが来れば年金や相続の提案、子供連れのお客様がくれば学習ローンや定期の御案内など常に頭の中に提案しなければならないという気持ちがあります。
私が窓口にいたとき、とても繁忙していて手一杯にも関わらず、裏で暇そうに眺めている上司が私に来店したお客様に提案するよう強制した時は、気持ちが折れそうになりました。必ず上司が後ろから見ていてちゃんと営業しているか監視しているので1分たりとも気が抜けない状況でした。
必要性を感じていないお客様に、運用性商品を販売しなければならない事。
自ら「運用してみたい。」と言ってくるお客様は本当に一握り。9割以上のお客様が、そのような商品に興味はない。そこを、リレーションを深めて、話を聞いてもらい、契約に至るまでのプロセスは、大変長く大変なもので、何度も挫折しそうになる。
例えば、投資信託の販売だと、銀行のスタンスは「お客様の判断、タイミングで購入、売却して下さい。全て自己責任です。」というものであるが、実際購入してもらったお客様は、そうは思っていない。そもそも、安全な預け先である銀行での商品に、損失など出るはずがないと、未だに思っているお客様も多い。
その為、販売してからのフォローが必須になる。しかし、銀行から課される毎期毎の目標は、新規開拓件数も多く、新たな販売先と、既存先のフォローとでとてもではないが、時間が足りない。
時間が足りないせいで、お客様のフォローができず、損失が出ると、とても心が苦しくなる。
銀行の営業のつらいところは、所属支店が個人店舗なのか、法人店舗なのかで変わってきます。
共通しているのは、ノルマがかなり無理目の設定である事ですね。僕はひらがなの某銀行で営業を4年ほど経験しましたが、店舗のタイプが違えども、ノルマは厳しかったです。
月間のノルマ、週間のノルマ、毎日のノルマ、とにかくノルマでした。毎日のノルマが達成するまで、支店に入れてもらえませんでした。遅い時間に訪問しても会社は終わってますし、個人宅では迷惑以外の何物でもないと言う事がわかっていないんです。当時勤めていた銀行は。
本部が今季目標を立て、各支店に割り当てられ、支店長と副支店長が、更に目標を上乗せする(支店業績の評価を上げるため)と言う流れでノルマが決定されていました。
当然、ノルマは厳しくなる一方でした。これは個人店舗、法人店舗共通の辛いところです。
では、店舗タイプ別に、独自の辛い点を挙げてみます。
まず、個人店舗の場合。
記憶力を極限まで使う為、頭がおかしくなります。
既存顧客との親交を図るためには、その家庭の家族構成、年齢、イベント、旦那さんの勤務先やお子さんの学校名まで、最低限でも記憶しておかないと、仲良くなれませんし、ライフイベントに応じた営業もできません。
個人店舗は本当に頭を酷使しました。辛かったですね。
次に、法人店舗の場合。
その会社の実権者を如何に早く把握するかが問われます。権限のない人にいくら交渉しても時間の無駄になりますから、実権者を少しでも早く把握するのは本当に骨が折れました。
あと、中小企業メインの銀行でしたので、毎朝スポーツ新聞を数誌目を通し、ネタになりそうな記事はスクラップして、移動時に何度も読んで覚えるのも大変でした。
中小企業の社長さんで、スポーツ嫌いの人はまずいません。導入トークではスポーツネタは必須でした。ひとしきり話をしてから、営業トークをしないといけないのです。こちらは時間とノルマの戦いなのですが、こちらの都合を優先して一連のステップを踏まずにいきなり本題に入っても、門前払いになってしまいます。
しかも、スポーツ新聞は全て自腹購入です。営業は若い時に経験させられるのですが、銀行の若手って給料が安いんです。経済的にも厳しかったです。
会社によって期毎に「何を」「(金額ベースで)どのくらい」推進するか目標が定められており、それを必ず達成することが求められる。
推進目標は幅広く設定されており、リテール部門で言えば、資産運用・個人向ローン等から、クレジットカード、信託商品など様々。中には、自社アプリのダウンロード件数といった、正直バカバカしいと思える項目もある。
支店、個人の成績は上記の目標という名のノルマの達成度合いで大きくは決まるため、とにかく皆必死で推進をする。
よって、銀行が推奨する商品、獲得収益が高い商品を顧客に優先的にセールスすることになる為、果たして本当にお客様の役になっているのだろうかというジレンマに度々苛まれる。
また、その期の目標をどうにかクリアしても、翌日新しい期が始まるとまた1から膨大な目標に向かって走り始めなければならず、終わりのないノルマに疲弊する。
また、成績を残す人ほど、対応しなければならない事務手続きも増える。何かあった時の自衛の為、お客様から徴求する書類の量は膨大で、些細な漏れや誤りも許されず、ミスがあると減点主義の為、その点でも精神的な負担が大きい。
銀行業務のリテール営業で、もっともつらいことは与えられたノルマを達成することです。
具体的には、毎月設定された預金額を集めることです。
外部の人から銀行を見ると、現在は、日本銀行が低金利政策を実施しており、民間企業が銀行からの融資を必要としていないため、それほど必死になって預金を集める必要はないのではないかと思われがちです。しかし、銀行業界の実情は異なります。
預金額が減少していくことは、ライバル銀行との預金額の差が拡大していくことになります。そして、金融庁主導によって、預金額の多い銀行が、預金額の少ない銀行を吸収する形での銀行再編を指導されてしまう可能性が生まれてしまいます。
つまり、自分の銀行が他の銀行に吸収されず単独で生き残っていくために、融資先がないにもかかわらず、多額の預金を集めなければならないのです。
そのために、毎日、必死になって自転車をこいで顧客のお宅を1軒ずつまわります。
預金をお願いするお宅は、地主で複数のアパートを経営しておられる人や、地元でビジネスを成功された自営業者や中小企業のオーナー社長がメインとなります。
また、現役サラリーマンの夫が亡くなられて、多額の死亡退職金や生命保険金を手にされた未亡人のお宅にもうかがいます。
しかし、預金をお願いしたところで、金利が0.1%以下の水準ですから、お客様にとっては何もメリットがありません。それにもかかわらず、ノルマを達成するために「せめて1000万円の預金をお願いします。
来月解約していただいても構いません」とお願いしては、「あんたのとこに預けても金が増えないだろ。しつこいから帰れ」と罵声を浴びることも頻繁にあります。
未亡人のお宅にお願いにうかがったときには「ハイエナ」と呼ばれたこともあります。
しかし、月末になり、あと1000万円でノルマ達成という段階になり、取引年数の長い中小企業オーナーのところにお願いにうかがい「今月もすいません。1000万円だけお願いします」と言って、土下座をしてなんとかノルマを達成するのです。
ノルマを達成するまでは、上司の支店長から連日「お前は給料泥棒だ」などと罵声を浴びて、深夜まで客先回りをさせられますので生きた心地がしないものです。
地方銀行のリテール営業は本当に過酷です。